Lambda@Edgeが作成できるリージョンとは?

Lambda@Edgeは、Amazon CloudFrontを使ったコンテンツ配信において、リクエストやレスポンスをリアルタイムにカスタマイズするための強力なツールです。

この記事では、Lambda@Edgeが作成できるリージョンについて詳しく解説し、具体的な使用例も紹介します。

Lambda@Edgeとは?

Lambda@Edgeは、AWS Lambda関数を利用して、CloudFrontのエッジロケーションでコードを実行できるサービスです。

これにより、ユーザーがアクセスする際の遅延を減らし、コンテンツを迅速に提供することができます。

Lambda@Edgeが作成できるリージョン

Lambda@Edgeは、特定のリージョンでのみ作成可能です。

これらのリージョンは、Lambda関数をエッジロケーションにデプロイするための拠点となります。

以下のリージョンでLambda@Edgeを作成できます:

現時点で、Lambda@Edgeの関数はバージニア北部リージョンで作成し、そこから自動的にCloudFrontのエッジロケーションにレプリケートされます。

Lambda@Edgeの使用例

例1:動的なウェブページのパーソナライズ

Lambda@Edgeを使用すると、ユーザーの地理的位置に基づいてウェブページをパーソナライズすることができます。

たとえば、ユーザーが日本からアクセスしている場合、日本語のコンテンツを表示するように設定することができます。

実装手順:

  1. Lambda関数の作成バージニア北部リージョンでLambda関数を作成します。
  2. CloudFrontディストリビューションの設定:CloudFrontのディストリビューションにLambda関数を関連付けます。
  3. カスタムコードの実装:Lambda関数内で、ユーザーのIPアドレスをもとに地理的位置を特定し、適切な言語のコンテンツを返すコードを記述します。

exports.handler = async (event) => {
    const request = event.Records[0].cf.request;
    const headers = request.headers;
    
    // ユーザーの国情報を取得
    const country = headers['cloudfront-viewer-country'][0].value;

    // 日本からのアクセスの場合、日本語のページを提供
    if (country === 'JP') {
        request.uri = '/index_jp.html';
    } else {
        request.uri = '/index.html';
    }

    return request;
};

例2:セキュリティの強化

Lambda@Edgeを使用して、特定の条件を満たすリクエストのみを許可することで、セキュリティを強化することができます。

例えば、特定のユーザーエージェントをブロックすることができます。

実装手順:

  1. Lambda関数の作成バージニア北部リージョンでLambda関数を作成します。
  2. CloudFrontディストリビューションの設定:CloudFrontのディストリビューションにLambda関数を関連付けます。
  3. カスタムコードの実装:Lambda関数内で、特定のユーザーエージェントを検出し、ブロックするコードを記述します。

exports.handler = async (event) => {
    const request = event.Records[0].cf.request;
    const headers = request.headers;

    // ユーザーエージェントをチェック
    const userAgent = headers['user-agent'][0].value;

    // ブロック対象のユーザーエージェントを検出
    if (userAgent.includes('BadBot')) {
        const response = {
            status: '403',
            statusDescription: 'Forbidden',
            body: 'Access denied',
        };
        return response;
    }

    return request;
};

まとめ

Lambda@Edgeは、Amazon CloudFrontを使用する際に、ユーザーのリクエストをリアルタイムに処理し、コンテンツをカスタマイズするための強力なツールです。

この記事では、Lambda@Edgeが作成できるリージョンや具体的な使用例について詳しく解説しました。

Lambda@Edgeを活用することで、ウェブサイトのパフォーマンスやセキュリティを向上させることができます。