AWS Lambdaは、コードを実行するためのサーバーレスコンピューティングサービスです。
Lambdaは自動的にインフラストラクチャを管理し、スケーリングを行います。
そのため、開発者はコードに集中することができます。
しかし、Lambda関数が他のAWSサービスにアクセスするためには、適切な権限を持つ必要があります。
これを実現するのが「Lambda実行ロール」です。
Lambda実行ロールの基本
Lambda実行ロールとは?
Lambda実行ロールは、Lambda関数がAWSリソースにアクセスするための権限を定義するIAM(Identity and Access Management)ロールです。
例えば、Lambda関数がS3バケットからデータを読み取ったり、DynamoDBにデータを書き込んだりする場合、そのための権限をLambda実行ロールに設定します。
なぜLambda実行ロールが必要なのか?
Lambda関数は独立して実行されますが、他のAWSサービスと連携することが多いです。
この連携を安全かつ適切に行うためには、各サービスに対するアクセス権限を明示的に設定する必要があります。
Lambda実行ロールを使用することで、最小限の権限を持つ安全なアクセスが可能になります。
Lambda実行ロールの作成と設定
Lambda実行ロールの作成
Lambda実行ロールはAWS管理コンソールを使用して簡単に作成できます。
以下の手順で作成します。
- AWS管理コンソールにサインイン
- IAMサービスを開く
- 「ロール」を選択
- 「ロールの作成」をクリック
- 「Lambda」を選択し、ロールを作成
- 必要なポリシーをアタッチ
Lambda関数に実行ロールをアタッチ
実行ロールを作成したら、Lambda関数にアタッチします。
- Lambdaサービスを開く
- 対象のLambda関数を選択
- 「設定」タブを選択
- 「実行ロール」を編集し、作成したロールを選択
具体的な使用例
例1: S3バケットからデータを読み取る
Lambda関数がS3バケットからデータを読み取る場合、以下のようなポリシーを実行ロールにアタッチします。
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Effect": "Allow",
"Action": [
"s3:GetObject"
],
"Resource": [
"arn:aws:s3:::example-bucket/*"
]
}
]
}
例2: DynamoDBにデータを書き込む
Lambda関数がDynamoDBにデータを書き込む場合、以下のようなポリシーを実行ロールにアタッチします。
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Effect": "Allow",
"Action": [
"dynamodb:PutItem"
],
"Resource": [
"arn:aws:dynamodb:us-west-2:123456789012:table/example-table"
]
}
]
}
まとめ
Lambda実行ロールは、Lambda関数が他のAWSサービスにアクセスするために必要な権限を設定する重要な機能です。
適切な権限を設定することで、セキュアで効率的なLambda関数の運用が可能になります。
この記事では、Lambda実行ロールの基本概念と具体的な使用例について説明しました。
これを参考にして、あなたのLambda関数に適切な実行ロールを設定してください。